時事通信社 「花でつながる」 人を変える癒しの力      新聞連載第2回

時事通信 掲載 「花でつながる」

時事通信連載・河北新聞(2017.1.25)・岩手日日新聞(2017.2.7)・徳島新聞(2017.3.8)・静岡新聞(2017.3.13)・陸奥新報(2017.4.5) 掲載

◎連載2回目(人を変える癒やしの力)

花に関わる仕事に就きたい人は大勢います。私たちのフラワーデザイナー養成科(東京校)には神戸や富山、静岡などから新幹線通学する人や、上京して部屋を借りたという生徒もいます。

入校当初、常にうつむき加減で、目を見て話すのにも苦労した20代の女性。花に触れ、アレンジを認められるうちに自信を付け、笑顔が増えていきました。勇気を振り絞って大手生花店と面接を受けると見事合格し、今では華やかな店舗で生き生きと働いています。

親の介護と営業の仕事に追われ疲れていたという40代の男性は、ふと目にした花に癒やされた自分を感じ、思い切って退職し本校に入学しました。花に触れるうちに、お医者さんが驚くほど体調が良くなり、念願の花業界に再就職を決めました。花の力を感じずにはいられません。

花に関わる仕事に就くのに年齢、性別は関係ありません。まずは花が好きで夢を持っていることが大切です。さらに、相手が花に何を期待しているのかを引き出せるコミュニケーション能力も不可欠です。お客さまが花に求めることは、美しさや癒やし、明るさや悲しい雰囲気の演出など実にさまざま。本人も気付いていない本当のニーズをくみ取り、それにふさわしい花を提供できるよう、日々の精進が必要なのです。(フラワーデザイナー・益子秀美)