時事通信社 「花でつながる」 技術磨きライフワークに    新聞連載第3回

時事通信 掲載 「花でつながる」

時事通信連載・河北新聞(2017.2.1)・徳島新聞(2017.3.15)・静岡新聞(2017.3.27)・デーリー東北(2017.5.13) 掲載

◎連載3回目(技術磨きライフワークに)

花の仕事はさまざまですが、大きく分けて3系統あります。農産・加工・流通(花の育成~配送)、小売り、そしてデザイン(花の芸術性を売る仕事)です。

女性にとっては、人生のステージごとに関わり方を変えていくことができ、最高のパートナーになりえます。独身時代にしっかり技術を身に付け、結婚後は家事や子育てをしながら自宅でフラワー講師をしたり、アレンジの注文を受けて制作したりと、身軽に働くことができます。スキルさえあれば、ライフワークにすることができるのです。

ただ、花はロスの出る生鮮品のため、体力的にも賃金的にも厳しい面がある上、人が休む土日祝日が忙しいので、あこがれだけでは続きません。

華やかに見えるブライダル業界も、現場は非常に過酷なものでした。春秋のシーズンの週末には1日に7件以上の結婚式がセッティングされることも珍しくなく、そのたびに花の水揚げからアレンジ制作、会場への搬入、撤収を行います。時間に追われ、搬入先を間違えたり、せっかく作ったアレンジを壊してしまったりして冷や汗をかいたこともありました。

花業界は慢性的な人手不足ですが、お客さまから「ありがとう」と言ってもらえるやりがいのある仕事でもあります。責任を持って花を扱える人材を増やしていきたいと思っています。(フラワーデザイナー・益子秀美)