時事通信連載・河北新聞(2017.2.15)・徳島新聞(2017.3.29)・静岡新聞(2017.4.10)・デーリー東北(2017.6.3)

時事通信 掲載 「花でつながる」

◎連載5回目(日本の伝統美を生かして)

祝儀袋に華やかに結ばれている「水引」。私は水引が持つ伝統的な日本の美しさに引かれ、お正月の装花などに和風リボンの代わりにあしらったり、鶴、亀、松、梅をかたどった物を縁起物アクセントとして添えたりして、よく使っていました。

さまざまにアレンジできるのが魅力です。

花と水引のコラボレーションに可能性を感じていたところ、知人の計らいで、地域の伝統産業「飯田水引」の継承と発展に力を入れている長野県飯田市を訪れ、縁起物製造販売会社社長の関島吉明さんにお会いすることができました。水引結びの家元でもある関島さんによると、水引は和紙をよりにかけ、水のりを引いて丈夫にした上でさまざまな色に仕上げたもので、約200色16種類もあるそうです。

伝統的な工芸品を手掛けながらも新しいチャレンジを続ける関島さんの作品はとてもダイナミック。パリコレクションのショーにブーケや髪飾りが使われ、繊細な手仕事と色彩が生み出す日本的な美しさは国際的にも高く評価されています。

海外の人が簡単にアレンジメントに水引を取り入れる方法を考えてほしいと依頼され、水引本来の結びを駆使したブーケホルダー(花を中に入れるブーケのカバー)をデザインしました。誰もが簡単に花の中に日本の伝統美を感じてもらえるようになればうれしく思います。(フラワーデザイナー・益子秀美)